私はとても飽きっぽい性格だと思います。
色々挑戦してはみるけれど、できるのは最初だけで、長く続いた試しがありませんでした。
副業を始めようと思って、動画編集の勉強を始めたこともあります。
最初は「今度こそやる」と思っていましたが続きませんでした。
「今日は疲れたから」
「やらなきゃいけないことがあるから」
言い訳はいくらでも出てきます。
当時は
「意志が弱いから」
「飽きっぽい性格だから仕方ない」
と思っていました。
でも今は、続かない理由は性格よりも、ズレを“言い訳で処理できてしまうこと”にあるのかもしれないと考えています。
今回は、なぜ言い訳はこんなに強いのか。
そして言い訳に流れないために、どう行動を設計すればいいのかを整理します。
三日坊主は「やめた」のではなく「片づけた」だけ
三日坊主になると、「やめてしまった」と考えがちです。
でも実際には、「やめた」というより「片づけた」に近いことが起きています。
「今日は疲れていた」
「やることがあった」
そういう理由が一つあるだけで、「仕方ない」と自分を納得させられます。
ここで起きているのは、行動をやめたというより、
やらないことを“正当化して処理した”という感覚です。
片づくと、気持ちは軽くなります。
でも行動は変わらない。
むしろ、次も同じ形で片づけられるようになります。
こうして「やらない→納得する→片づく」を繰り返すうちに、
いつの間にかやらなくなっていきます。
決めたことと行動がズレたとき、人は3つの選択をする
「やる」と決めたのにやっていない。
このズレがあると、人はそのままにしておけません。
心理学では、認識と行動のズレがあると不快になることがあり、これを「認知的不協和」と呼びます。
だから人は、そのズレを何らかの形で処理しようとします。
その処理の仕方は、だいたい次の3つに分かれます。
1つ目は、行動を変えること。
やると決めたなら、実際にやる。いちばんまっすぐな解決です。
2つ目は、認識を変えること。
「そこまで重要じゃないかも」と考え直して、ズレを小さくします。
3つ目は、言い訳を足すこと。
「今日は疲れていた」「忙しかった」など、やらないことに理由をつけてズレを処理します。
三日坊主が厄介なのは、行動を変えなくても②③で片づいてしまうところです。
三日坊主は②③で片づいてしまう
ここからは、②③がどうやって起きるかを具体で見てみます。
②の「認識を変える」は、たとえばこうです。
「今は忙しい時期だから、落ち着いてからやればいい」
「そもそも、そこまでやらなくてもいいかもしれない」
③の「言い訳を足す」はもっと簡単です。
「今日は疲れていた」
「やることがあった」
この②③が厄介なのは、行動しなくても自分の中では話が終わることです。
ズレが処理されるので、気持ちは軽くなる。
でも、現実は何も進んでいません。
こうして「行動しない→②③で片づける」を繰り返すうちに、
いつの間にかそれが当たり前になっていきます。
そして厄介なのは、この流れが「意志」だけでは止まりにくいことです。
認知的不協和は「その場でラクな方」に流れる
認知的不協和がやっかいなのは、ズレを消す方法が複数あることです。
行動を変えるのが一番まっすぐです。
でもそれは、その場ではエネルギーが要ります。
時間も使うし、面倒も増える。
一方で、認識を変えることや言い訳を足すことは、ほとんどコストがかかりません。
しかも「仕方ない」と思えた瞬間に、ズレの気持ち悪さがその場で消えます。
つまり、同じ「ズレを消す」でも、
• 行動で消す:コストが高い(時間・労力が必要)
• 言い訳で消す:コストが低い(考え方だけで済む)
という差があります。
だから放っておくと、人はラクな方を選びます。
ズレは「行動」ではなく、「認識」や「言い訳」で処理されやすくなります。
言い訳が出ないサイズにする
ここまでの話を踏まえると、対策はシンプルです。
言い訳でズレを消すのではなく、行動でズレを消せるように「行動のコスト」を下げる。
いわゆるスモールステップです。
スモールステップが効くのは、行動のコストが下がるだけではありません。
小さくても「できた」という成功体験が残る。
そして何より、「やった」という事実が残ることで、認知的不協和が働きやすくなります。
次にやらないと「自分っぽくない」というズレが生まれるので、行動に戻りやすくなる。
例えば「動画編集を勉強する」だと重い。
だから「PCを開いて編集ソフトを立ち上げる」まで落とす。
さらに「1分だけ触る」でもいい。
小さければ小さいほど、「今日は疲れたから」の説得力が弱くなります。
1分ならできる。できたら、ズレは行動で消えます。
まずは続けたいことを一つ決めて、
「これなら言い訳しづらい」と思えるサイズまで分解してみてください。
「やる人」に変わる方法
スモールステップで行動のコストを下げても、放っておくとまた言い訳で片づけられます。
そこで効いてくるのが、「自己認識」を強くしていくことです。
自己認識というのは、「自分はこういう人間だ」という自分への前提です。
この前提が弱いと、やらなくても「まあ自分はそういうタイプだ」で片づきます。
逆に前提が強いと、やらない自分の方が気持ち悪くなる。
認知的不協和が、言い訳ではなく行動の方に働きやすくなります。
ポイントは、先に自己認識を変えようとしないことです。
スモールステップで行動を先に起こして、その積み重ねで自分の方が変わっていきます。
私が意識しているのは2つです。
『ラベル付けをする』
「今日もやった」で終わらせず、「自分はやる人間だ」と言い換える。
行動を自己認識に変換していく作業です。
こうしておくと、やらない日が続いたときに「自分っぽくない」というズレが起きやすくなります。
認知的不協和が強くなるので、行動に戻りやすくなる。
『回数で固定化する』
人は回数で自分を信じます。
10回を超えたあたりから「自分っぽくなってくる」感覚があります。
最初の10回は結果を求めず、回数を重ねることだけを目標にする。
ここを越えると、「やる人間」の土台ができてきます。
まとめ
続かないのは、意志が弱いからではありません。
言い訳でズレを片づけられてしまうからです。
だから、やる気を上げようとするより先に、ズレが消える方向を「行動」に寄せる。
具体的には、行動のコストを下げて、言い訳が成立しないサイズにする。
そして、小さくやった事実を積み上げて「自分はやる人だ」という前提を作っていく。
認知的不協和は、その前提が強くなるほど行動の味方になります。
まずは今日、1分でいいのでやってみてください。
その1分が、言い訳ではなく行動でズレを消す最初の証拠になります。


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