資格を取ること自体が悪いわけではありません。
むしろ、努力として分かりやすいし、安心感もある。
周りからも評価されやすく、
「ちゃんと前に進んでいる感じ」もする。
でも、あとから振り返ったときに
「資格取ったけど、何も変わらないな」
そう感じたことがある人は、少なくないと思います。
私はこれまで、
FP3級や、看護師として終末期ケア専門士など、いくつか資格を取ってきました。
ただ正直に言うと、
それをどう活かしたいのかが明確だったかというと、そうではありません。
人から「取っておくといい」と言われたから。
看護師として、分かりやすく評価されるものがあった方がいい気がしたから。
将来のために、何かは積み上げておいた方が安心だと思ったから。
今ならはっきり言えます。
あの頃の私は、資格を取ること自体を目的にしていました。
なぜ人は「とりあえず資格」を取りに行くのか
これは、意思が弱いからでも、考えが浅いからでもありません。
将来が不安だったり、
今の仕事に違和感があったり、
やりたいことがはっきりしなかったりすると、
人は**「分かりやすい正解」**を求めます。
資格は、その点とても優しい存在です。
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努力が目に見える
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周りに説明しやすい
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評価や安心につながりやすい
不確実な状態にいるとき、
資格は**「とりあえずの答え」**として機能します。
そのため
「とりあえず資格を取る」という選択は、
ありがちな行動です。
不安を埋めるための資格取得
当時の私は、
「何かはやっている自分」でいたかった。
何もしていない状態が不安で、
その不安を一時的に埋める手段として、
資格取得を選んでいたのかもしれません。
ただ、目的や使い道がはっきりしていなかった分、
日常に戻ると、使う場面はない。
学習を続ける動機は弱く、
知識はあまり定着しない。
気づけば、学んだ内容も忘れてしまう。
もしかしたら、このような経験がある方も
いるかもしれません。
しかし、これには理由がありました。
目的より先に、手段を選んでしまっていたのです。
資格が「目的の代用品」になる
本来は、
「やりたいこと」が先にあって、
資格はそのための手段です。
でも、目的が曖昧なとき、
人は無意識に、こんな動きをします。
不安を消したい
→ 資格を取る
→ 少し安心する
本来、資格は目的を前に進めるための手段です。
しかし、目的が曖昧な状態では
資格を取ること自体が
「不安を感じないためのゴール」
になっています。
そして、取った後に
「で、これをどう使えばいいんだ?」
と考えることになります。
私が今までとった資格も、
まさにこのパターンでした。
資格そのものが悪いわけではありません。
問題は資格が
「目的の代用品」になっていたことでした。
資格が「自由」ではなく「制約」になることもある
資格を取ると、
無意識に、こんな問いを立て始めます。
「この資格をどう活かすか?」
一見、前向きに見えます。
でも、本来先に問うべきなのは、こちらです。
「自分は、何がしたいのか?」
資格を軸に考え始めると、
選択肢は一気に狭くなります。
さらに、資格を持っていると、
周囲からこんな言葉をかけられることも増えます。
「せっかく資格あるのに」
「もったいないよ」
「活かさないの?」
悪意はありません。
心配してくれているだけのことも多い。
それでも結果として、
別の道を選ぶ自由が、
少しずつ削られていくことがあります。
資格は意味がないのか?
そんなことはありません。
資格は、
目的がはっきりしていれば、
強力な武器になります。
大事なのは、やはり順番です。
1. 何をやりたいか(仮でいい)
2. そのために足りないものは何か
3. それを補う手段として資格が必要か
この順番なら、
資格は可能性を広げる道具になります。
ただ正直に言うと、
最初の「何をやりたいか」が、
一番難しいと感じる人も多いと思います。
以前、
「やりたいことが分からない状態」について整理した記事も書いています。
もし今やりたいことがわからないのであれば、
こちらが参考になるかもしれません。
→ **やりたいことの見つけ方の記事はこちら**
今の私の結論
過去を、
後悔しているわけではありません。
むしろ、
資格を取ったことで、
自分は一段成長した“はず”でした。
でも現実では、
何かが変わった実感はほとんどない。
この違和感こそが、
後から考えると一番大事な気づきでした。
今の私の関心は、
コーチング、ブログ、仕組みづくり。
このあたりに、はっきり向かっています。
だから今は、
「資格を取るかどうか」は後回しです。
まず小さく動く。
やってみて、続けられそうなら深める。
必要だと分かった時に、資格を検討する。
この順番の方が、
納得感は明らかに高い。
まとめ
資格は、
不安を埋めるための道具にもなれば、
目的を前に進めるための武器にもなります。
違いを生むのは、順番です。
資格を取る前に、
「何のために?」と一旦考える。
それだけで、
資格をどう扱えばいいか迷う確率はかなり下がります。
資格が人生を変えるのではなく、
資格をどう使うかを考えた瞬間から、人生が動き出す。
だからこそ、
資格を取るかどうかを悩む前に、
「今の自分は、何を目的にしているのか」
を考える時間が必要だと思います。
資格は、その問いに答えが出たあとで選んでも、遅くありません。


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